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エネルギーを循環させる特定小型「ENNE T350Pro」とは
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2026.02.27
スロットル操作だけで走行できる特定小型(特定小型原動機付自転車)でありながら、ペダルを備えるENNEの「T350Pro」。一見ユニークなこの構成には、「環境への負担を抑えたサステナブルな移動スタイル」を通じて、日常に寄り添うモビリティを実現したいというENNEブランドの明確な思想が込められています。
持続可能な移動体験を提供するENNEブランド
ENNEは電動モビリティブランドでありながら、一般的な製品とは一線を画すコンセプトを掲げています。それが、冒頭でも触れた「環境への負担を抑えたサステナブルな移動スタイル」です。開発のきっかけとなったのは、移動中にバッテリー切れを起こした友人のこんな一言でした。
「便利でスマートなはずの電動モビリティが、急にただの重たい荷物に感じられた」
この体験から着想を得て生まれたのが、「ペダルをこぐことで発電し、バッテリー消費を抑える」という発想。再生可能エネルギー、とりわけ風力発電に携わってきたエンジニアたちが開発した製品だからこそ辿り着いた答えです。
再生可能エネルギーの思想をそのままモビリティに落とし込んだENNEの特定小型は、単なる電動移動手段ではありません。 “エネルギーを循環させる” という点において、他とは明確に異なる存在なのです。
ペダルを備える特定小型 ENNEの仕組み
ENNE最大の特徴は、特許を取得した独自の「ペダル発電機構」にあります。一般的な自転車のようにペダルの力をチェーンでタイヤへ伝えるのではなく、ENNEではペダルが発電機に直結。ペダルをこぐことで発電機が回転し、生み出された電力はバッテリーを介さず、直接駆動用モーターへと供給されます。
この仕組みにより、航続距離を伸ばせるだけでなく、バッテリーへの負荷を抑え、結果としてバッテリー寿命の延長にも貢献します。

ENNEは特定小型として、スロットル操作のみでの走行が可能です。一方で、体力や状況に余裕があるときは、ペダリングによって発電しながら走行することもできます。これにより、バッテリー消費を抑えつつ走れるため、電動モビリティでありながら自転車に近い感覚での移動が可能になります。

特許取得の発電機機構を備えたENNEは、ただ移動するための乗り物ではありません。ペダルをこいで走るという小さな行動が、電力の消費を抑え、街全体のエネルギー負荷を減らすことにつながります。
ENNEは、日々の移動の中で無理なく環境に配慮できる、新しい都市型モビリティのかたちを提示しています。
T350Pro の基本スペック:走行性能と充電特性
デザインやコンセプトに惹かれても、実際に使うとなるとスペックは気になるところ。ここでは、T350Proの充電特性や走行性能を、数字を交えて整理していきます。
1. 充電時間 — いつでも気軽にフル充電
T350Proのバッテリーが 0%から満充電に至るまでの標準充電時間は、一般的な家庭用コンセント(AC100V)を使った場合で約7時間です。0%になるまで走ることはあまりないことを考えると、通勤通学や買い物など日常的な使い方では問題なさそうです。

2. 航続距離(ペダルなし) — ストレスフリーな走行距離
ペダルを使わずスロットルのみで走行した場合、つまりENNE以外の一般的な特定小型として走った際の、最大航続距離は約50kmです。
通勤通学や買い物、ちょっとしたサイクリングなど、日常生活の移動範囲としては十分カバーできそうですね。
※航続距離は理論値で、路面状況や運転者によって変動する可能性があります。また、冬場などの低温時にはバッテリーの容量が低下し、充電頻度の増加や走行距離の低下などに影響が出る場合があります。
3. 航続距離(ペダル併用) — 発電を活かした走行性能
ペダルで発電しながら走行した場合の最大航続距離は、メーカーの実験データに基づき100kmとされています。なお、この数値は一定条件下で算出された理論値であり、走行環境や使用状況に応じて実際の走行距離は変動します。
ともあれ、ペダリングによってバッテリー消費を抑えることで、スロットルのみの走行よりも長い距離を移動できるT350Proは、いざという時にも頼もしいモビリティです。

4. 仮想発電量 — 充電との比較でわかる“ペダルの力”
ENNEのペダルは、走行を補助するためのものではなく、実際に電力を生み出すための機構です。しかし「発電量」と言われても、どれくらいの効果があるのかは想像しにくいかもしれません。そこでここでは、ペダリングによって得られる電力量を、家庭用コンセント(AC100V)での充電時間に置き換えた「仮想発電量」として整理します。
例えば、一定条件下で○分間ペダルをこいだ場合、家庭用コンセントで約○分充電したのと同等の電力量を生み出す、という考え方です。これにより、ペダリングがバッテリー消費の軽減にとどまらず、実際のエネルギーとして走行に寄与していることが直感的に理解できます。
もちろん、発電量は走行速度やペダルの回転数、路面状況などによって変化しますが、仮想発電量という指標を用いることで、「どれくらい走り続けられるのか」「どれくらい充電を補えるのか」を現実的にイメージすることが可能になります。
1)発電量の計算
発電機の総発電電力 : 42V × 2A = 84W
10秒間を時間に換算:10÷ 3,600/S
発電電力量 : 84W × (10 ÷ 3,600) = 0.233Wh
2)航続距離への換算
36V 10.4Ahのバッテリー(総電力量 374.4Wh)で50km走行できると仮定。
1Whあたりの走行距離: 50km ÷374.4Wh = 0.133km/Wh
10秒間の発電による延長距離:0.233Wh ×0.133km/Wh×1,000m × 80% = 約26m
※損失20%を考慮、平坦な道で継続して走行した場合
まとめると、【ペダルを1周回転させた場合の仮想発電量 ≒ コンセント約2秒分の充電量】という意味で、わかりやすく言えば、10秒漕ぐことで20秒充電した際の電力を賄うことができるということです。
※ケイデンス50RPM・一定出力時の理論値
※冬場などの低温時にはバッテリーの容量低下による充電頻度の増加や走行距離の低下などに影響が出る場合があります。
また、実際の発電量は路面状況や運転者によっても変動する場合があります。
※ペダル発電は基本的に走行電力を補助し、航続距離を延ばす仕組みです。
理論上、消費電力を上回るペダル発電を維持できれば走行可能ですが、実際は体力の限界により航続距離には現実的な上限があります。
T350Proのペダルは、移動しながらエネルギーを生み出すための装置です。充電する時間をあとから確保するのではなく、走りながら少しずつ補っていく——その発想こそが、ENNEならではのモビリティ体験を支えています。
5. 折りたたみ機構 — 移動の自由度を広げる設計
ENNEの電動モビリティは、走行性能やエネルギー効率だけでなく、「運ぶ」「しまう」といった移動前後の使い勝手にも配慮した設計が特徴です。そのひとつが、コンパクトに折りたためる折りたたみ機構です。
折りたたむことで車体サイズを抑えられるため、車のラゲッジスペースに積んで移動することも可能。自宅から遠く離れた場所まで車で移動し、そこからENNEで街を走るといった使い方にも対応します。観光地でレンタサイクルを借りると決まった時間までに戻る必要がありますし、そもそもレンタサイクルのない観光地も多いですしね。

また、使用しないときは省スペースで保管できるため、玄関先やガレージ、室内保管にも向いています。特定小型でありながら保管場所で悩まずに済むのは、日常使いにおいて大きなメリットと言えるでしょう。
「走る場所を選ばない」「移動の起点を自由にできる」——その柔軟さが、ENNEのモビリティとしての可能性をさらに広げています。

ENNE T350Proは、特定小型という枠組みの中で、移動のあり方そのものを見直したモビリティです。ペダル発電機構によってエネルギーを循環させ、航続距離やバッテリー寿命にも配慮する設計。さらに、折りたたみによる高い携行性が、使う場所やシーンの幅を広げます。
スペックは単なる数値ではなく、日常の移動をどう快適に、どう無理なく続けられるかを示す指標。T350Proは、効率や利便性だけでなく、「移動する時間そのもの」を前向きな体験へと変えてくれます。
環境への配慮と実用性、そのどちらも妥協しない選択肢として。ENNE T350Proは、これからの都市生活にフィットする、新しい特定小型のかたちを提示しています。


